2014年10月07日

豆腐 eats 渋柿、もしくはドント・ストップ

さて、最近はtofubeatsの新譜『First Album』をたくさん聞いてる今日この頃です。いやぁ、tofubeatsのファースト・アルバムは素晴らしいです。ずっと聞いてます。あ、それはさっき言ったか。弱冠24歳。いや、年齢は関係ないですよね、ほんと。しかし、新譜をずっと聞いてるって感覚は、いいもんですね。音楽が無条件に好きだった昔を思い出します。聞いてる音楽以外のことを考えなくていいし。単純に楽しいってのが大事。

でも豆腐さん、単に楽しいで済まないっていうか、彼の作る曲はなんだか淋しいというか、物悲しいんですよね。確かにアッパーな曲も多々あるんだけど、全体的に漂う淋しさを感じるんだよなー。ちょっと見てみますと。「#eyezonu」は曲調がメロウで切くて、歌詞は病気のことについて触れてて。次の「pooolside」は、あー!夏終わっちゃう!楽しいことなんもしてねー!っていう過ぎていく夏を、消えていく夏を惜しんでる。そう、まだ何もしてない。「Come On Honey!」はアッパーなチューンで、きらきらな年に一度のパーティーをしようよ!って歌ってるんだけど、これもパーティーはまだ行われていないんだよなー。わおー!パーティー超楽しい!って歌じゃない。実際このあとパーティーは行われなくて、したいなーって言ってる間に夏が終わってたー!みたいなのかも、きっと。「ディスコの神様」も、ディスコに行けない主人公(行ったことあんのかな?)が神様に、楽しくしてちょうだい、胸騒ぎをちょうだいってお願いしてる歌で。この主人公は楽しくもないし胸騒ぎもない時間を過ごしてるってことですよね。。ことほどさように、まだ何もしてないか、もしくは「衣替え」のように、してしまった事に対して悲しんだり、憔悴(言い過ぎ?)してる(立ち直ろうとしてはいるけれど)曲が多いな、と。いや、こういう歌は大好物なんですよ、私は、はい。

そんでもって、全体的に引っかかることなんですが、歌詞に「ない」っていう否定表現がすごく多く使われてるな〜ってこと。最初は歌詞カード見てなかったので、どうかなーって思ってたけど、見てみたら、あ、ここにも、ここにも、って具合で。いや、他のミュージシャンの歌詞と比べたわけではないから印象だろ、って言われるとそうかもしんない。例えば「#eyezonu」では、”食えない”、”してない”、”飲めない”、"作る気ホンマない"って、シブガキ隊か!ってツッコミ入れたくなる(笑)まぁ韻的にはわかりやすいけど。「朝が来るまで終わる事の無いダンスを」はタイトルに入ってる。「Don't Stop The Music」もそうだ。終わらないで!だもんね。”ずっと続く”って書くより、”終わりがない”って書くと、終わりがあるんだなーって終わりを意識せざるを得ない。そう、音楽には必ず終わりがあるんですよ。。ピチカート・ファイブも「スーパー・スター」で歌ってましたね。

"ない"は否定だから、他の単語が必ずその前に存在するわけで、我々は歌を聞いてる時には、まずその単語が最初に耳に入って来て、その後に"ない"ってその意味が否定されることを知るわけですよね。だから、裏切りといいましょうか、毎回吉本新喜劇のように、もしくは新婚さんいらっしゃいの桂文枝師匠のように、「な、な、ないんかい!」と、椅子から転げ落ちることになるわけで。まぁ、それが狙いなんだろうけど(文枝法?笑)。「Her Favorite」はいきなり"時間が無い"って始まって、その後も、"実感が無い"、"正常に戻れない"、"帰れない二人の行方は"、と来たもんだ!

てな感じで、tofubeats氏の楽曲は、キャッチーな服着てハッピーなサウンド仕立てになってる売れっ子モデルさんなんだけど、脱がしてみると、欠落した当事者感覚、非現場感、焦燥感、空虚感、孤独感、終末感が、”あ、どうもコンニチハ”って素顔を出してくる。脱がさなくても、分かる人には分かったりして。それに同調したらば、正常に戻れない、よね(笑)

なんだかうまく説明できなくてもどかしいけど。
細馬さんの爪の垢でも煎じて飲みましょう(笑)

てな感じで。

あ、tofubeats氏で一番好きな曲は、「No.1 feat.G.RINA」です。
暫定一位ってやつね。
あ、これは前のアルバムでした!というわけで、どうぞ!ばいばい!





posted by kinok at 02:26| 神奈川 ☁| Comment(0) | diary | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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