2007年05月03日

いよいよスタート!

以前から水面下で進んでいたプロジェクトが、いよいよスタートします。

タイトルは「com+position」
コンポジションの語源である「音を共に置く」を強調するため、「+」の記号が挟み込まれています。この語源のように、従来の音楽語法を用いた作曲ではなく、音が音楽として聴かれる原理的基盤に立ち返り、アプローチを試みる演奏会なのです。それは、音/無音、時間/空間、連続/不連続、点/直線などといった視点からなされるかもしれません。そこで、音楽を聴くというよりは、美術作品を鑑賞するかのような姿勢で臨まれることをオススメします。たまたま音が素材であったかのように。。


california18 のライブの次の日です。
18が直感的、快楽主義的原則方向にメーターが振り切れたバンドなら、「com+position」はその真逆、理性的/知性的といった厳格な態度で行われる音楽です。最近つくづく思うのだけど、この感性と理性のバランスが自分にとっては非常に重要なんだな〜と。このバランス具合が、私の音楽性なのかもしれません。




「com+position1」  (1は上付き)

出演者:
磯端伸一 compose, guitar
江崎將史 compose, trumpet
木下和重 compose, violin
竹内光輝 compose, flute

日時:
5月11日(金曜日) 開場19:30 開演20:00

料金:
1500円

場所:
FUKUGAN GALLERY
542-0086 大阪市中央区西心斎橋1-9-20 4F
tel/fax06-6253-3266



 4人によって作曲された音楽
 それは、"音を共に置く" という
 コンポジションの語源から放たれる


 「com+position」(コンポジション)は磯端伸一、江崎將史、木下和重、竹内光輝という4人が、「作曲」という、「音楽が生まれる装置」を制作することによって自らを表現する場である。
 我々は即興音楽を通じて知り合った。それ以降、即興音楽のライブで何度も共演を重ねた。当然ながら各自の音楽性は異なる。簡単に述べると、磯端は故高柳昌行氏に師事しており、無調音楽とジャズを背景に持つ。彼の卓越した技術力と理論に裏付けされた深い音楽性には目を見張るものがある。江崎もジャズを背景に持つ。だが、トランペットを金属の管であると再定義することで、独自の奏法を数多く開発し、独自の音楽性を身につけていった。私は定石通り、いわゆるクラシックのヴァイオリンを学んでいたのだが、素材の限界を感じ、弓と弦の接触で起こるヴァイオリン・ノイズという始源的な素材を用いたアプローチの即興演奏へとシフトした。竹内は作編曲、電子音楽を専門的に学び、演奏を重ねていくうちに現在では主に作曲を中心とした活動を行っている。
 ここで言っておかなければならないことがある。それは、私達が行う即興演奏は毎回メンバーが異なるセッション形式なのではあるが、例えばコードに合わせてメロディを奏したり、ビートに乗せてそれに合うような演奏を行ったり・・・といったような従来の音楽語法を用いた予定調和的なアンサンブルを指向するものではない。また、身体を用いたパフォーマンス的要素もそこにはない。お互いが共有するのはそのような音楽的語法なのではなく、演奏時間のみである。その演奏時間は予め決められる場合もあるし、お互いの演奏が終わった時点で決まる場合もある。我々はその時間内において、各自が自分自身の音楽を現出させることで、予定調和を超えた個々の独立した存在による集合が生まれるのである。ここには、予め聴かれるべきメッセージはなく、聴き手が自らの耳によって解釈し音楽を作り上げなくてはならない。「聴く」という行為は、作曲行為と同一なものである。
 このような即興音楽を活動のフィールドにしてきた我々が作曲をするとは、どういうことであろうか。いくら即興とはいえ、何も考えずに演奏に臨むものではない。各人には問題意識があり、それを演奏によって具体化させるコンセプトが存在するのである。作曲という行為は、その問題意識をより明確にし、一つの完結したものとして提示する。また、即興ではそのコンセプトが本人のみによって表されるものであったが、作曲することによって、そのコンセプトを演奏者が共有することもできるのである。ここでの聴き手は、その意図を理解してもいいし、自分なりの聴き方をすることもできる。
 5/11の演奏会は、第1回目であることもあって、各自がそれぞれ4人(または作曲者を除く3人)のために曲を書き、演奏を行う(2回目以降は、ゲストも入るかもしれない)。それらはテーマに基づいて作曲が行われるのではなく、編成だけが規定されており、あとは各自の任意である。私以外のメンバーがどのような問題意識を抱えて音楽に取り組んでいるのか、また、それをどのような記譜法によって表してくるのか、今からとても楽しみでならない。

(FUKUGAN GALLERYの告知文で書いたものを転載)


posted by kinok at 09:38| Comment(0) | com+position | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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