鈴木學氏主宰の「エレクトロニクス制作講座」受講生さんたちに向けたものです。
というのも、10月17日に発表会があり、そこで受講生さんたちと、
『LED・SEGMENTS・ORCHESTRA』
なるものを結成し、演奏する事になったからであります。
略して、LSOですか。アレみたいっすね。略さなくてもいいですか。
大人数で、LEDを点滅してもらうのです。今から楽しみです。
そこで、セグメンツを簡単に短めに説明をしてほしいと鈴木さんから言われて書いたのが、以下の文章です。
セグメンツも初期から比べるとかなり変わってきているというか、珍妙なものになっているというか・・・
一つ一つ段階を踏んできているので、最初と現在とでは違って当たり前ではあるんです。
それもあって、いざ書いてはみたものの、これで伝わるのか、言葉が足りないんじゃないか、
いっそのこと胸をナイフで裂いてえぐり出しても…ってこれはスガシカオ「月とナイフ」でしたね。
まあ納得いってないわけですよ。
説明って、難しいなあ。説明できないから実演してるわけだし。
説明しても経験しないとサッパリわかんないのがセグメンツだもんなあ。
でも、まあ、試しにここに載せてみます。
そして、またブラッシュアップさせて、わかりやすいセグメンツの説明文が出来上がればと思う次第であります。
セグメンツとは?
はじめまして、木下和重と申します。
ループラインにて、『セグメンツ・プロジェクト』という企画を隔月で行っております。
毎回ゲストを迎え、色々なセグメンツ作品を演奏しております。
今回の発表会にて、講座に出席されている方々全員で、
『LED・SEGMENTS・ORCHESTRA』を結成し、演奏しようではないかと鈴木學氏と話をしております。
では、セグメンツとは何なのかと質問があったようなので、簡単に説明したいと思います。
といっても、簡単に言うのは難しいのですが。。
セグメンツとは、時間構造を持つ作品のこと、言い換えれば、
ある時間の長さを持ったセグメントの集合体のことだと、先ずは思ってください。
構造の部分であるところのセグメントの相互間に、関係性や意味はありません。
ただ無関係なセグメントが並置されて成るのがセグメンツです。
楽譜には、セグメントの始まりと終わりの時間(時点)が書かれています。
また、セグメントにはそこにおいて奏される音や、行為などが付記されています。
つまりセグメンツの演奏者は、その楽譜に書かれてある行為を行う事で時間を分節し、セグメントを現出させるのです。
セグメンツ作品を聴き手は、自由(=自分勝手)に聴いてはいけません。
演奏者によって為される事態を知覚し、
セグメント構造を認識、理解しなければならないのです。
このようにセグメンツとは、時間構造による作品だけのことを指すわけではなく、
セグメンツ作品を中心とし、聴き手の聴取行為も含めた一連の活動のことをいうのです。
そして、この構造が自明になってからが、実はセグメンツの本当の醍醐味だったりするわけでもあるのです。
構造からこぼれ落ちるもの、ほつれ、そこから独自の聴き方みたいなものが生まれてくるのではないかと。
またコンサート形式だけでなく、実際に作曲や演奏をしてもらうワークショップ形式の企画も不定期ながら行っています。
次回は10/24の14:00スタートです。
以下に過去のセグメンツ・プエロジェクとの動画があります。参考になれば。
http://www.google.com/search?hl=ja&safe=off&client=safari&rls=en&prmdo=1&tbs=vid%3A1&q=segments+project+brokenfastt&aq=f&aqi=&aql=&oq=&gs_rfai=
書き忘れるとこでした。『LED・SEGMENTS・ORCHESTRA』では、楽譜とストップ・ウォッチを見ながら、
楽譜に書かれてある時間になったら、ON/OFFを行うだけです。
では!
木下和重 http://kinok.seesaa.net/