幽霊が主役のようだけど、これは、
生きてる側が抱えた不在に焦点が当たってるわけで
でも、登場からのあの屈託のない笑顔、幽霊の時にだけ見せるあの表情、
明るい虚しさというか
あの幽霊として生かされてる感じ
だから彼女がいなくなってしまったこと、その理由、
どうしても思い巡らさずにはいられなかった
答えなんてないんだが
それくらい幽霊役である伊藤万理華に惹きつけられた。
死者を甦らせるのは、ビンゼも言っていたように、
生きてかなきゃならない人間がスッキリしたかっただけで、
墓を壊そうとした先生と同じことだ
ヒノペチーノもそう言ってたっけ
生きるとは実に身勝手だ
身勝手じゃなく生きることってできるんだろうか
別れを受け入れることはとても難しい
でも、いつかは忘れてしまう
時々思う
なかなか会えない人、ぜんぜん会ってない人、
これからも会えないんだとしたら、
死別、生別、何が違うのか
いや、今後会えないとしても、幸せであってほしいと、切に願う
これも身勝手だけど